オーラルケアに多く見られる問題として、指導通りに行わないことが挙げられます。看護の現場で指導した内容を遵守せず、自己流の方法で行うことによって却って口内環境が悪化するケースは決して珍しくありません。
誤った方法によるオーラルケアの中でも歯磨きに関するトラブルの割合が多く、歯や歯茎が傷んでしまう問題があります。毛先が曲がった歯ブラシを使い続けたり、力を入れ過ぎて歯を磨くなどの行為は口内環境の悪化に繋がりますが、即座に悪影響が及ぶわけではないため、患者本人が気づくのに遅れてしまう可能性もあるでしょう。
また、古くから伝わる迷信が誤った方法を助長する点も見逃せません。特定の飲食物を摂ればオーラルケアの必要は無いとする迷信は未だに横行しています。
看護の現場では正しい方法によるオーラルケアを指導する他、患者の誤った認識を改善させることも重要な課題です。
いくら正しい方法を教えても、患者側が遵守しなければ意味がありません。なぜオーラルケアの正しい方法を守る必要があるのか、オーラルケアの目的は何かを理解してもらうことが口内環境を良好に保つ必須条件です。
分かりやすい内容で根気強く説明することも重要ですが、患者に理解してもらうには看護師が信頼される必要もあるでしょう。オーラルケアに関する知識以外に、コミュニケーション能力の高さも看護師に求められるスキルです。知識と経験を積み、患者からの信頼を得ることが、正しいオーラルケアの普及に繋がります。
★そもそもオーラルケアとは?改めておさらい>>http://oralcare-review.com
最近のコメント